おしえて先生

約束が守れない…(3歳3ヵ月女の子)
3歳3ヵ月になる娘を持つ母親ですが、約束をしてもなかなか守れません。例えばスーパーへお買い物に行く前に、「お菓子は一つだけよ」と約束をし、その時は「うん」と納得するのですが、実際スーパーへ行くと、お菓子売り場の前で「もう一つ買う!」と、ぐずりだします。私も折れないように頑張るのですが、急いでいる時などは、ついわがままを受け入れてしまいます。こんな場合は、何と言って説得したら良いのでしょうか?




  約束が守れないというご相談ですね。
  以前、『泣くと手がつけられない』という3歳女児についての質問に対して、泣く・ぐずるを常とう手段にさせないためには、きっぱりした態度で断るのが効果的ですが、事前の準備工作も必要であると述べ、例として一緒に出かける前に「ものを欲しがって泣いたり、怒ったりしないでいられる?」と約束し、万一危うい気配が見えたら、そっと「さっきの約束、覚えてる?」とたしなめ、がまんできた時は、帰宅してから「約束が守れて、ママとても嬉しかった」としっかり喜びを伝え、もし守れなかった時はきっぱりした態度が大切、とお答えしました。
  多分、これと同じ方法で関わってみたのに、ぐずり続けるわが子につい折れてしまい、わがままを受け入れてしまう。こんな時、どうしたら良いかというご質問ですね。基本的には前に述べた事と同じ答えになるのですが、約束を守らせるにはどうすればよいかということの前に一つ考えておきたいことがあります。それは、大人でもストレスのある時、やたらと過食したり、買物をしたりして発散することがありますが、同じように子どもも心に満たされないものがあると、欲しくもないお菓子をねだったり、ぐずったりして大人を困らせてストレスを発散しますがこの点は大丈夫でしょうか。
  さて、一般的には3歳を過ぎれば事前にした約束は守れるようになります。しかし、個人差や月齢差等があるので一概には言い切れません。
  約束して連れてきた筈なのに守ってくれず、ぐずったり泣き叫んだりすると、他人の目もありママの方が泣き出したい気分になり、ついには負けてしまうはめになるのも気持ちはよく解ります。でもね、その場のがれにこれを繰り返していると、次第に子どもにつけ込まれたりなめられたりすることになりかねません。
  そこで対策ですが、毅然とした態度で要求を通せない理由を説明したり、約束したことを思い出させるよう静かに話しかけたりすると、概ね納得できると思います。
  お子さんによっては、反抗したり、かんしゃくを起こしたり、わからずやぶりを発揮したりすることもあり、ついわがままを受け入れて悪循環に悩まされることもあります。生まれてたった3年しか経っていない幼児は、自分の要求の限度やけじめが未だよく分かっていませんから、もの事のけじめや限界について親の方が根気よく自説を貫くことで分からせていく必要があります。
  親と子の意見の対立には親の方が折れがちですが、「絶対ダメ」に例外を作らず、ママは約束を貫いて下さい。だだをこねた時、「じゃあ、もう一つだけよ」とか「今日はお金を持っていないから、明日ね」などとごまかして翌日は忘れてしまったり、また「約束を守っておりこうだったから、これを買ってあげようね」というのでは困ります。
  「ダメ!」を断固貫くことを根気よく繰り返していく中に、子どもは要求の限度をわきまえてくるでしょう。但し、気をつけたいのは、この時の言葉です。『口でやさしく、態度はきっぱり』がコツです。
  事前の約束が守れた時は、「よくがまんができたのね。ママ嬉しい!」と、ぎゅっと抱きしめ、パパにも報告してほめて貰うと、「私ガマンデキタ!」と自信にもつながり、より効果的だと思います。
  くれぐれも申し上げたいのは、思いつきや行き当たりばったりの関わりでなく、日常的な生活態度や考え方が大きく影響することを知っておいて頂きたいのです。
  一朝一夕には行かないでしょうが根気くらべです。ママも頑張ってくださいね。


 

 
 

1946年、京都女子専門学校保育科を卒業後、光沢寺保育園に入職。以後一貫して乳幼児保育に従事。現在、光沢寺第二保育園園長。北九州市保育所連盟会長、国際婦人開発基金(ユニフェム)日本国内委員会北九州地域等委員会会長、財団法人アジア女性交流研究フォーラム理事、同児童福祉施設等第三者評価委員会・同社会福祉審議会各委員等(以上、現職)。この間、全国社会福祉協議会全国保育士会会長、福岡県保育協議会会長・同保育士会会長、福岡県立大学・西南女学院短期大学非常勤講師等を務める。


●仲間達への定期便(西部読売開発出版部)
●育てよう、いきいきっ子(共著、蒼丘書林)
●子どもと環境(共著、蒼丘書林)
●感性を育てる保育実践領域環境と感性(共著、ミネルヴァ書房)
●感性を育てる保育実践領域人間関係と感性(共著、ミネルヴァ書房)
●感性を育てる保育実践領域言葉と感性(共著、ミネルヴァ書房)
●保育園の窓辺から…(蒼丘書林)
●視点はいつも、子どもたち 保育園の窓辺から…PART2(蒼丘書林)



 

Copyright (C) profitto.co.,Ltd. All Rights Reserved.