おしえて先生

後追いが気になります
もうすぐ5歳になる男の子の母です。息子は後追いがひどく、私がトイレに行くのでもついてきます。保育園でもようやく泣かなくなりましたが、連れて行ってしばらくは離れません。私が離れてしまえば、園では何事もなかったように、一日過ごすらしいのですが…。もう少し小さければ、後追いは気にもならないのですが、もうすぐ5歳です。不安材料にも心当たりがありません。後追いをやめさせた方がいいですか?もしやめさせた方がよろしければ、どういった方法がいいでしょうか?教えてください。

-今回の教えて先生は、再掲載となります。-

A

  子どもから後追いされるママの「大丈夫かしら?」と心配されるお気持ちは痛いほどよくわ かります。「もうすぐ5歳なのに」と腹が立ったり、うっとうしく思ったり、「私の育て方が悪かったのかしら?」と母親としての自分を責めたり、とても不安で複雑な気持ちになるのですよね。よーくわかります。
  実は、私ももうすぐ5歳になる娘の母親です。わが家の娘も私が行くところはどこへでもついてきます。そうトイレにもついてきます。娘は、身の回りのことは何でも自分でできるし、積極的に活動も楽しめるタイプなのですが、家にいると「タータン(私のことをそうよびます)タータン」と私を追い求めます。そんな時は、後で考えてみるとたいてい私が忙しい時期で、私自身にゆとりの全くない時なのです。おまけに、私が「もういい加減にしてくれないかしら?」「いつまでこんなにまとわりつくのかしら?」などとイライラした気持ちでいると、そのイライラを察しているかのように、その後追いがしつこく長引いているように思い ます。私もその気持ちを悟られないように努力しているのですが…。きっと子ども自身も、忙しく働いているママに「こっちを向いて」と小さいながらに一生懸命にサインを出しているのでしょう。
  そんな時は、「もうすぐ5歳なのに」を「まだ4歳だから」と思い返し、腹を立てたり、心配したりする気持ちを切り替えて、その時の状況をちょっと冷静になって見つめるようにしています。するといろんなことがわかってきます。
  まず、子どもは「ママが大好き」なのだということです。子どもにとって気持ちを受け止めてくれる一番の理解者がママなのです。後追いするほど「大好きなママ」にその気持ちを受け止めてもらえれば、それだけで大安心。だから、ご相談のお子さんも、保育園でママが離れてしまえば、何事もなかったように一日過ごすことができるのだと思いますよ。だって、ママから受け入れてもらい、安定し、保育園は楽しい所だと知っているから、何事もなかったようにお友達と仲良く遊び、安心して保育園生活を送ることができるのです。
  次に、『日本の母親は忙しすぎる』ということです。ママが忙しくとも安定して子育てに関わるためには、パパをはじめとする協力者や応援者が必要なのだと思います。パパにはなるべく早く帰ってきてもらいたいですね。また、保育園や幼稚園も地域の子育て支援センターとしての役割も担っておりますので、気軽に相談して早めに気分転換を図っていただけたらとも願っています。
  最後に、『子どもの後追いはそんなにいつまでも続かない』です。充分に気持ちを理解されて受け入れられて育った子どもたちは、小学生になると自分の道をしっかりと歩みはじめます。きっと「ママはついてこなくていいよ。バイバーイ」と手を振る子どもの姿に、うれしさと淋しさを感じる日は遠くないと思うのです。
  後追いをやめさせようとあせるよりも、ママのちょっとした気分転換で子どもの気持ちを理解し、「あとちょっとの間」と見通しと余裕を持つことで、子どもの姿がよりいとおしく、かわいく思えますよ。そして、お子さんの行動にも必ず変化がみられるようになると信じて、しばらく見守ってみて下さいね。

 

 
 

1985年:日本保育学会会員
1995年3月:福岡教育大学大学院教育学研究科学校教育専攻 修士課程修了(教育学修士)
1995年9月:近畿大学九州短期大学通信教育部 非常勤講師
1998年4月:麻生医療福祉専門学校 非常勤講師
1999年4月:北九州市保育所連盟保育士会「応答的保育研修」指導講師
2001年4月:光沢寺中井幼稚園 副園長、光沢寺保育園子育て支援センター アドバイザー
2002年9月:福岡県立大学 非常勤講師
2003年5月:北九州市社会福祉研修所、「乳幼児保育講座」「中堅研修」指導講師
2005年4月:西南女学院大学短期大学部 非常勤講師
2011年4月:光沢寺中井幼稚園園長


 

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